2020年5月22日金曜日

新型コロナウイルス感染拡大から免疫強化が重要なんです

感染拡大から考える免疫強化の重要性

免疫についての解説一覧

 新型コロナウイルスに限らず、ウイルス性の感染症に打ち克つには免疫の強化が重要とされています。ウイルスは体内に入ると、細胞に寄生する形で棲みつきます。治療によって治ったと言われていても、実際にはウイルスが病気を発生させるほどに増えていないだけで、ウイルスは着実に生き残っています。これを抑え込んでいるのは自分の体内に備わっている免疫システムで、免疫力が低下するとウイルスの活性化が始まります。

 基礎疾患と呼ばれる高血圧症、糖尿病、心臓疾患などの全身に影響を与える疾患があると免疫が低下します。また、免疫力は40歳くらいまでは高いままキープされるものの、それ以降は低下していく一方となります。ということで、高齢者と生活習慣病がある人は免疫が低く、感染のリスクも発症のリスクも高くなるということで、超高齢社会の日本は国全体としてリスクが高いということになってしまいます。

 免疫を司っているのは、免疫細胞と呼ばれる白血球とリンパ球です。白血球は骨髄で作られ、骨髄で活性化していきます。外敵を取り込んで処理するのが白血球の役割です。リンパ球は自ら外敵を攻撃するものと、攻撃力がある抗体を作り出すものがあるのですが、白血球のマクロファージが外敵を処理すると、その情報が全身に伝わり、外敵の種類と数に応じてリンパ球が攻撃を始めるという仕組みになっています。

 免疫が低下する要因としては、身体の冷えが一つにあげられます。身体が冷えているということは、血流が低下していて、血液中を移動している免疫細胞の到着が遅れるようになります。これは消防車にたとえられていて、早く到着すれば小火(ぼや)で消化できたはずが、道路が混雑していて到着が遅れたために全焼してしまったということになるのと同じだということです。体温が1℃低下すると免疫力は30%低下して、1℃上昇すると5〜6倍(500〜600%)にもなると言われています。それだけに身体を温めることは重要ですが、そのことが腸内環境を整えて免疫が高まることについては次に紹介します。

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