2020年5月20日水曜日

腸の中には免疫のセンターがあるんです。だから腸内環境が大切

腸の中に免疫のセンターがある

免疫についての解説一覧
 リンパ球のT細胞の中には、攻撃力が強いキラーT細胞やナチュラルキラー細胞がありますが、T細胞は骨髄の中で生まれて、胸腺で成長していきます。胸腺の機能は40歳ころから低下していくため、このころから免疫は低下していきます。

 その代わりに、免疫のセンターは胸腺から腸管に移動していきます。

 腸管には無数の繊毛という突起があり、その表面積はテニスコートの1面分にも及ぶほどの広さがあります。食物と異物が混入して入ってくる腸管では、栄養成分と異物を識別されています。

 一つひとつの繊毛にはリンパ管が通っていて、この中に白血球やリンパ球が常に活躍しています。腸管の粘膜上にはリンパ管とつながっているパイエル板と呼ばれる白血球やリンパ球が集まっているところがあり、異物が入ってくるとパイエル板のマクロファージが働き、異物の情報を伝えます、そのことによって全身の免疫が高まっていきます。

 腸内には1000兆個もの善玉菌と悪玉菌が棲みついているとされますが、悪玉菌が増えると腐敗が進み、便が黒く、硬くなり、便通が悪くなります。そのために腸管に汚れが残るようになり、腸管免疫が腸内の異物と触れにくくなり、その結果、免疫が働きにくくなります。

 また、悪玉菌は腸内の腐敗を進めることによって毒素(有害物質)が発生しますが、この毒度は腸壁から血液中に入ります。この毒素を処理するために免疫細胞が働く分だけ、他の免疫への対応が遅れ、全体的に免疫力が低下することになります。

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